中華料理研究家 三村佳代の
『ビーフンをひも解く②
各地のビーフン編』

糀を使った発酵調味料✕蒸籠を活用した オンライン美・中華料理教室Eclat Shifu(エクラ シーフ)を
主宰しております 三村 佳代(みむら かよ)と申します。

引き続きビーフン研究です!

前回見逃した方はこちら
↓↓↓

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今日は
各地で食べられているビーフン
についてご紹介します!

自分の中にあるビーフン像と
是非比べてみて下さい!

目次

◆中国大陸10大ビーフン2020

中国大陸10大ビーフン2020(中国語):(外部リンク) 『 歴史と地方性が織りなすビーフン! 』

私が説明するよりも上記のリンクの写真を
見ていただいた方がどんなものか
お分かりいただけると思います!

麺の太さは、私たちが知っているものよりも 「太い」ものがほとんどです!

  1. 1.広東省/炒牛河(焼)
  2. 2.江西省/南昌拌粉(和)
  3. 3.湖南省/常德牛肉粉(和)
  4. 4.湖南省/衡陽魚粉(汁)
  5. 5.広東省/河原米排粉(焼)
  6. 6.四川省/綿陽肥腸粉(汁)
  7. 7.安徽省/貴州花渓牛肉粉(汁)
  8. 8.雲南省/小鍋米線(汁)
  9. 9.広西チワン族自治区/桂林米粉(和)
  10. 10.新疆ウイグル自治区/新疆炒米粉(炒)

<調理法>
焼:焼きビーフン、汁:汁ビーフン、和:和えビーフン

ビーフン・ラボ | 中国10大ビーフンの地

◆覚えておきたい!大御所、桂林米粉

上記の8番のビーフンです!
中国ビーフン界の中でも大御所なのが
広西チワン族自治区にある
「桂林(けいりん)」という都市のビーフンです!

桂林米粉約2,300年の歴史があると言われており
今でも桂林の人たちに愛され続けています

なんと4,300軒ものビーフンのお店があり
旅行や出張から帰ってきたら最初にすることは
「桂林米粉」を食べることだそうです
また、中には毎日2食以上食べる人もいるほど

  桂林の人たちにとってビーフンは
もはやソウルフードとなっています

麺の太さはうどんよりちょっと細いくらいで
和えビーフンで食べるのが一般的です

桂林米粉の最大の肝は
「滷水(るうすい)」と呼ばれるタレです!

肉を煮込んだ後のスープに
漢方やスパイスを入れて作り
お店によって味が異なります!

名前だけでも覚えておいてくださいね!

◆台湾ビーフンも目が離せない!

台湾一のビーフンの産地は
台北から列車で1時間ほどの場所にある
「新竹市(しんちくし)」
IT関連の工場や企業が集中しているため
台湾のシリコンバレーと言われている都市です

また、

新竹は風の街と言われるくらい
冬にビーフンの乾燥に適した
冷たく乾燥した季節風が吹くことから
ビーフンの生産が盛んになったといいます

ビーフン・ラボ | 新竹米粉

「新竹米粉」
というブランドがしっかりと確立されています!

焼ビーフンが主流ですが
汁ビーフンもポピュラーになりつつあります

こちらのビーフンは私たちが想像しているとおりの
細い乾燥したビーフンです!

日本でも、「新竹米粉」を買うことができますが
購入の際に注意点があります!

それは
原材料です

中には米100%でなく
コンスターチや保存料が入っているものがあり
米よりも配合が多い場合もあります

米100%で作るビーフンは切れやすい
という欠点を補うため、また安価に製造できるため
コンスターチを混ぜているようです

こうした事態を踏まえて
台湾では2014年の7月1日以降
食品表示の新規定により
「米粉」と品名に表示できるのは
100%米の粉を原料とするもののみに限定され

米粉50%以上のものを「調合米粉」

50%以下のものを「水粉」「炊粉」「澱粉絲」
と表示することとなったそうです

台湾のビーフンを買う時は
パッケージや原材料名を
しっかり見てから買ってくださいね!

比べてみてどうだったでしょうか?
中国大陸のビーフンは想像していたものと
ちょっと違ったのではないでしょうか?
ビーフンの世界は奥が深そうですね!

ビーフン・ラボ | 中華料理研究家 三村佳代さんのご紹介

<三村佳代さんのご紹介>
三村 佳代(みむら かよ)
1983年 大阪 生まれ 。 元銀行員 。
中国料理研究家 。
食べながらキレイにを叶える
オンライン美・中華料理教室
Éclat Shifu(エクラ シーフ)を主宰 。

大阪大学在学中に中国浙江省杭州市の浙江大学
に国費留学し、中国語及び中国文化を学びなが
ら、中国各地の料理を食べ歩く。
新型コロナウイルス蔓延を契機に自分の人生を
見つめ直し、自分の夢に挑戦するため、
2020年9月、12年半勤めた銀行を退職し、
2021年5月 に 開業 。
https://lit.link/kayomimura