中華料理研究家 三村佳代の
『ビーフンをひも解く①
入門編』

糀を使った発酵調味料✕蒸籠を活用した オンライン美・中華料理教室Eclat Shifu(エクラ シーフ)を
主宰しております 三村 佳代(みむら かよ)と申します。

先日、ビーフンを使ったレシピを考案するという命題を頂き、
いきなりレシピ作りに取り掛かってもいいのですが、
まずは素材である「ビーフンを知ること」から始めてみようと思い、
基本的なビーフンの起源やお米の種類、製造方法等については
こちらのケンミン食品さんのHPに記載があります

ビーフン とは | ビーフンのケンミン食品 (kenmin.co.jp)

が、

中国への留学経験と語学力を生かして、また中国料理研究家として、
もう少し中国に絞った形で、ビーフンを研究することにしました!

これから何回かに渡ってお付き合いいただけると嬉しいです。

今日は第一弾!

入門編ということで
・ビーフンの発祥・名前について
・主に中国のどこで食べられているのか?
を調べてみました!

では、どうぞ!

目次

◆ビーフンの発祥・名前について

ビーフンは中国南部発祥、漢字で「米粉」と書き、米から作られためんです

中国語の標準語では“ミーフェン”と発音しますが福建省南部、台湾、
シンガポールなどで話される言語である閩南語(びんなんご)では
“ビーフン”と発音されるそうです

が、

  自分の目や耳で確かめたくてネットを探していたら
「米粉」の発音を中国語(標準語)、閩南語、客家語、日本語、広東語で
聞くことができるサイトを見つけました!

閩南語と客家語で確かに“ビーフン”と言っているのが聞き取れましたよ

ご興味のある方は、是非聞いてみてください!

https://zh.forvo.com/word/米粉/

◆北方は小麦めん、南方は米粉めん

中国では、材料によってめんの名前を言い分けています
小麦粉でできためん:「面(ミェン)」
米 粉でできためん:「粉(フェン)」

中国南部では昔から稲作が盛んだったことから
ビーフンは特に中国南部でよく食べられています!

◆中国10大ビーフンの地

ちょっと見にくいですが
「中国10大米ビーフン」の地は赤枠の省です
意外だったのが、新疆ウイグル自治区!

ビーフン・ラボ | 中国10大ビーフンの地

米の生産量と関係があるのか?
と思って少し調べてみました

参考に比較で日本の数字も拾ってみましたが
さすが日本の25倍の国土の広さを持つ中国!
大体生産量もそれくらいの量になっています

中国10大ビーフンの地に入っている
湖南、江西省は米の生産量が多く
それがビーフンになっている割合も高そうですね!

先ほど意外だと申し上げた
新疆ウイグル自治区の米の生産量は65.5万トンで
中国では下から数えた方が早いのですが
日本1位の新潟県より多いのがビックリです!

<米の生産量TOP5比較>(2017年)
中国全体:21,267万トン(うち、輸出120万トン)
日本全体:778万トン(うち、輸出1.2万トン)

(生産量:万トン)
  中国 生産量 日本 生産量
黒竜江省 2,819 新潟県 62.8
湖南省 2,740 北海道 51.5
江西省 2,126 秋田県 49.1
湖北省 1,927 山形県 37.4
江蘇省 1,893 宮城県 37.1
中国の米の生産量・輸出量: 中国統計年鑑2018年版
日本の米の生産量: 農林水産省「作物統計」2018年版
日本の米の輸出量: 財務省「貿易統計」

◆ビーフンの食べ方・作り方

これだけ広範囲な地域で食べられているので
ビーフンの食べ方や作り方などは
その地域によって異なります

みなさんが想像するビーフンは
乾燥してパリパリになっているものだと思いますが
中国には生めんも存在します

また、

ビーフンの太さも太いものから細いものまで
歯ごたえも、しっかりしているものから柔らかいものまで
食べ方も、炒めたり、スープに入れたり、和えたり
も、辛い物からあっさりしたものまで

私たちが想像している以上に
多岐に渡ります!

さぁここから!というところですが
今日はここら辺で…
次回は一体どんなビーフンが食べられているのか? ご紹介しますね!

ビーフン・ラボ | 中華料理研究家 三村佳代さんのご紹介

<三村佳代さんのご紹介>
三村 佳代(みむら かよ)
1983年 大阪 生まれ 。 元銀行員 。
中国料理研究家 。
食べながらキレイにを叶える
オンライン美・中華料理教室
Éclat Shifu(エクラ シーフ)を主宰 。

大阪大学在学中に中国浙江省杭州市の浙江大学
に国費留学し、中国語及び中国文化を学びなが
ら、中国各地の料理を食べ歩く。
新型コロナウイルス蔓延を契機に自分の人生を
見つめ直し、自分の夢に挑戦するため、
2020年9月、12年半勤めた銀行を退職し、
2021年5月 に 開業 。
https://lit.link/kayomimura