投稿日:2020年11月20日

日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結

秋田県立大学が開発した米を使ったビーフンの研究開発を発表
3者連携協定締結式を11月20日(金)ホテルメトロポリタン秋田にて開催しました

ビーフン業界No.1のケンミン食品株式会社(兵庫県神戸市・代表取締役社長:高村祐輝)は、秋田県潟上市(市長:藤原一成)、秋田内最高レベルの農業教育を行う秋田県立大学のベンチャー企業である株式会社スターチテック(秋田県秋田市・代表取締役:中村保典)と包括連携協定を結び、11月20日(金)に3者連携協定締結式を実施しました。秋田県立大学で開発された米を活用し、高付加価値の商品開発をそれぞれの資源やノウハウを活かし共働して取り組むことで、地域産業の振興を図ります。さらに、米離れが進む昨今、官民学連携で機能性米の研究、米の新しい活用に取り組み、国内農業や米消費に貢献したいと思います。

日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結
日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結
日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結
日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結

連携協定締結式内容

日程 2020年11月20日(金)
時間 10:30〜11:30 (10:00受付開始)
場所 ホテルメトロポリタン秋田 4F さくら

 

内容 
 ①開式
 ②出席者紹介
 ③協定の概要説明
 ④協定書調印式
 ⑤あいさつ
  ・ケンミン食品株式会社代表取締役社長 高村祐輝
  ・株式会社スターチテック代表取締役 中村保典
  ・潟上市長 藤原一成
 ⑥あきたさらりを使ったビーフンの押し出し実演

日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結

包括連携協定構図

連携協定概要

  • 協定の名称
    「共働事業に関する包括連携協定」
  • 協定締結日
    2020年11月20日(金)
  • 協定締結の目的
    米の消費量はピーク時の1962年から半減し米離れが進んでいる。秋田米の全国シェアは減少傾向にあり、少しでも米消費を拡大させるため、秋田県立大で開発した米を活用し、付加価値の高い商品の開発をそれぞれの資源やノウハウを活かし共働して取り組み、地域産業の振興を図る。
  • 今後の展望
    あらゆる可能性を探りながら様々な企業・組織を巻き込み取り組みを広げていく。
  • 連携事項
  1. 商品の開発に関すること
    →ジャポニカ米はビーフンの製造に不向きですが、秋田県立大学が開発した「あきたさらり」を用いてビーフンの製造テストを実施しました。今後もビーフンをはじめとした米粉製品の研究開発を進めます。
  2. 農業の振興に関すること
    →「あきたさらり」は改良を続け秋田で栽培しやすい米となりました。今後も農地の確保等農業の振興を進めます。
  3. 健康増進に関すること
    →あきたさらりは難消化性でんぷんを多く含んでいます。また、お米100%ビーフンは低GI食品かつグルテンフリー食品です。健康増進に寄与する食材として発信できるよう研究します。
  4. 販路開拓に関すること
    →ケンミン食品が70年間培ってきた販売販路(全国のスーパーマーケット、学校給食等)を活かし、普及に努めます。
  5. 地域産業・経済の振興に関すること
    →潟上市で開催されるまつりやイベント等、道の駅でのPRを実施し、開発した商品のPRや販路開拓に寄与します。

ビーフンと原料米、ケンミン食品の生産体制について

日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結
日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結

KENMIN FOODS THAILAND CO.,LTD.

ビーフンは漢字で「米粉」と書き、お米でできためんのことをビーフンといいます。(ビーフン協会定義:主原料に米粉を50%以上使用し、めん状に加工したものを総称していう)

お米の中でもビーフンづくりに適しているのは「インディカ米」です。日本で主に生産されるジャポニカ米は粘りが強く、ビーフンを作るには適していません。インディカ米は粘りが少なく、ビーフンの独特のコシを出すのに適しており、当該米の生産地である東南アジアを中心に、米のめん文化が発達しています。1980年頃まで、国内ビーフンメーカーは海外産インディカ米を使用していましたが、米作保護のため海外産米に高関税やミニマム・アクセス米の制度により、原料供給不安定となり、当社は1989年よりタイに自社工場を構え、ビーフンづくりに最適なインディカ米で製造しています。
*ビーフンについて https://www.kenmin.co.jp/whats-be-fun.html

ケンミン食品は、秋田県立大学で開発された米を用いて、ビーフンをはじめとした米粉製品の製造の国内回帰について研究を重ねます。

参考資料:あきたさらりとは

「あきたさらり」は秋田県立大学と秋田県等が開発した純粋なジャポニカ米由来の高アミロース米です。2019年1月に品種登録出願公表されました。

日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結
日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結

あきたさらりイメージ

「あきたさらり」の特徴

①通常の米のアミロース含量は、16〜18%程度ですが、「あきたさらり」は、アミロース含量が28〜30%程度です。アミロース含量が高いと、粘り気が少なくなり、加工時の作業性が高くなります。
②高アミロース米は、インディカ米由来であることがほとんどですが、「あきたさらり」はジャポニカ米由来の高アミロース米で、高アミロースの割に老化しにくい特徴があります。
③めんに配合するとツルツル感が増します。
④超多収米の「秋田63号」を戻し交配しているので、高い収量が見込めます。

潟上市について

潟上市は、人口32,320人(令和2年8月31日現在)、面積は97.96K㎡、秋田県中央の沿岸部に位置し、県都秋田市や男鹿市などに隣接しています。日本海に面した砂丘群の松林と出羽丘陵の緑に山並み、八郎湖の湖岸に沿って広がる広大な田園は、秋田平野という肥沃な土地に恵まれた穀倉地帯の一部を成しています。
市の基幹的産業である農業の中でも大きな部分を占める稲作は、近年は従来の方法に加え、市場ニーズに対応するために減農薬のブランドや高品質・良食味米の生産など、新品種の導入も進められています。また、秋田県の重点作物であるネギ、枝豆についても潟上市でも推奨しています。
http://www.city.katagami.lg.jp/
日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結

スターチテックについて

1999年の開学以来秋田県立大学において、イネ澱粉生合成研究の基礎研究を推進してきた中村保典名誉教授と藤田直子教授を中心に、2019年2月に設立されたベンチャー会社です。秋田県立大学から、大学発ベンチャーの称号を与えられ、現在学内に本社を設置しています。最近、藤田直子教授グループは、イネの胚乳にユニークな品質を持つ澱粉を生産する変異体育種を重点に研究を進め、澱粉特性に合致する商品の開発を県内外の多数の企業と共同で実施してきました(大部分が現在も進行中)。そして、商品開発に有望な品種のうち、2018年9月、2品種(あきたぱらり、あきたさらり)を農林水産省へ登録申請しました。2019年1月、農水省より出願が公表され、このコメの商用利用が可能になりました。
https://starchtec.com/
日本の米離れ改善と秋田米の消費拡大に向けて ケンミン食品が秋田県潟上市、スターチテックと包括連携協定を締結

ケンミン食品とは

1950年神戸創業のビーフンメーカー。1960年発売の『ケンミン焼ビーフン』 は『最も長く販売されている焼ビーフンブランド』に認定されている。国内ビーフン市場の52.8%のシェアで日本一。創業者高村健民に因み、健康(健)を皆さま(民)に提供するという理念を持つ。ビーフンの他にも、フォー、ライスパスタ、ライスペーパーなど米を原料とした加工食品を製造する専門企業である。近年、グルテンフリーがトレンドの欧米にも輸出し親しまれている。2018年地域未来牽引企業、2020年ひょうごオンリーワン企業に認定。明治安田生命J1リーグヴィッセル神戸のユニフォーム・パンツスポンサー。
https://www.kenmin.co.jp/
おかげさまで2020年に創業70周年を迎えました ケンミン食品