食品メーカーによる食物アレルギー協同取り組み「プロジェクトA」
食物アレルギーに関するオンライン出前授業 実施
~香川県の小学1~6年生 34人が参加~

食品メーカーによる食物アレルギー協同取り組み「プロジェクトA」参加企業
オタフクソース株式会社  
ケンミン食品株式会社  
株式会社永谷園  
日本ハム株式会社  
ハウス食品株式会社

食品メーカーによる食物アレルギー協同取り組み「プロジェクトA」

プロジェクトA(※1)では、2021年5月より小学校向けに配布している副読本(※2)「知ろう!学ぼう!食物アレルギー~みんなでいっしょにおいしく食べよう~」を活用し、子どもたちに食物アレルギーに対する理解・関心を深めてもらう取り組みの一つとしてオンライン出前授業を実施しています。2023年2月10日(金)に香川県の坂出市立西庄小学校において、プロジェクトAとして食物アレルギーに関するオンライン出前授業を開催しました。

(※1)食物アレルギー配慮商品を持つ食品メーカー【オタフクソース、ケンミン食品、永谷園、日本ハム、ハウス食品 ※五十音順】は、『食物アレルギーの有無にかかわらず、みんなで食事をおいしく楽しめる社会の実現』に貢献することを活動理念とし、食物アレルギー配慮商品の普及やレシピの協同開発、啓発活動に取り組んでいます。この協同取り組みを「プロジェクトA」と名付け活動しています。
(※2)副読本とは、小学校・中学校などの授業で使用される、文部科学省による検定に合格した「教科用図書(教科書)」を補完する図書。
もしくは教科書がない教科の教科書の代わりとして使用される図書。

オンライン出前授業の2年目は10月から実施し、今期5回目は「オタフクソース」が講師を担当

オンライン出前授業は、プロジェクトAが2021年5月から発行・全国の小学校へ無料配布している副読本を活用し、子どもたちの記憶に残る機会をつくり、食物アレルギーに対する理解・関心を深めてもらうことを目的に、小学校5・6年生向けに2021年10月からスタートしました。2021年度は計4校で実施し、延べ287人の児童が参加。2022年度も副読本10万部を全国で配布しており、オンライン出前授業も10月から開始しました。
今回の授業は、「オタフクソース」が講師を担当し、小学1~6年生34人を対象に授業を実施しました。

オンライン出前授業内容
≪2023年2月10日 坂出市立西庄小学校で1~6年生を対象に実施≫

  • オタフクソースとプロジェクトAについて
  • 副読本『知ろう!学ぼう!食物アレルギー~みんなでいっしょにおいしく食べよう~』を活用した食物アレルギーについてのクイズと解説
  • オタフクソースの食物アレルギー配慮商品の表示をみながら、工夫や見方を学習
  • 事前質問への回答

児童に向けて、資料を画面に表示しながら説明する講師(広島)【写真左】/児童がジェスチャーでクイズに回答する様子や、表示を見るワークに取り組む様子(香川)【写真中央・右】
児童に向けて、資料を画面に表示しながら説明する講師(広島)【写真左】
児童がジェスチャーでクイズに回答する様子や、表示を見るワークに取り組む様子(香川)【写真中央・右】

授業の様子

食物アレルギーに関するクイズでは、オンラインでつなぐ講師に向けて元気よくジェスチャーする場面や、実際に商品の食物アレルギー表示を見ながらのワークも実施し、「アレルギーのある人はアレルギーの表示を見ないといけないことを初めて知った」という感想が寄せられました。また、児童からの「新商品をつくるときに食物アレルギーのある人の話を参考にするか」という質問では、開発時に食物アレルギーをもつお子様のお母様に話を聞いたエピソードなどを紹介し、商品開発においての工夫もお伝えしました。授業後には、「アレルギーの症状はたくさんあると聞いて驚いた」「友達と遊ぶとき、友達のアレルギーを理解して食べたい」と学びを得られたことへの感想や、低学年の児童からも「同じ料理を食べられるようにしてあげたい」という感想が寄せられました。食物アレルギーの有無に関わらず、みんなで食事を楽しんでほしいという思いに共感いただける機会となりました。

先生からの感想

「表示をみないといけない、と意識していなかった子が日常生活に生かそうとする発言がよく聞こえてきた」「大人が見ても新しい学びのある授業だった」といった感想をいただきました。また、授業後の給食で出された食物アレルギーに配慮した食品に気づき、早速話題になったそうで、児童の関心の高まりがみられたことへの好評のお声もいただきました。

授業で使いやすい食物アレルギーの教材への需要に応えることを目指し、副読本配布も2年目に

副読本『知ろう!学ぼう!食物アレルギー~みんなでいっしょにおいしく食べよう~』は、2021年5月に3万部を配布開始。好評のため9月には5万部を増刷して全16のエリア(※3)の小学校を中心に案内し、お申込みをいただいた学校に希望数を無料配布しました。先生から「食物アレルギーの児童が年々増加している中で、現場としてもありがたい」という声や、「授業で使いやすい教材がなかった」という声もあり、この副読本が先生の現場で抱える悩みの解決に寄与できたと考えています。保護者からも「食物アレルギーについて、より多くの人に理解してもらえることを期待している」などの反響をいただきました。それを受け、2年目となる2022年度は、10万部を全国で配布しています。 
この副読本や、オンライン出前授業を通して子どもたちの食物アレルギーへの理解・関心がさらに深まり、みんなで一緒に食事をおいしく楽しむために、自分でできることを考えて行動することに繋がるよう今後も活動してまいります。
(※3)北海道、宮城県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、新潟県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、福岡県、熊本県

2023年度も「副読本」「出前授業」のお申込みを、来春より受付予定

2023年度も、副読本『知ろう!学ぼう!食物アレルギー~みんなでいっしょにおいしく食べよう~』について、希望される小学校からのお申込みを、来春から受け付ける予定です。(お申込みいただいた小学校へ、出前授業もご案内します)
新しい学級での児童への意識づけなど、授業で食物アレルギーについて取り上げられる際などにもおすすめです。ご希望の場合は、必要部数を無料で配布させていただいています。

副読本制作・配布/オンライン出前授業お申込みについて

副読本の制作・配布とオンライン出前授業実施は、株式会社全教図に学校への窓口となる事務局を委託しています。

  • 副読本・出前授業のお申し込みに関するお問い合わせ:全教図 副読本係
    TEL:03-5974-6121 / FAX:03-3915-6564 / E-mail info@zenkyozu.co.jp

小学校家庭科・健康教育・食育副読本
「知ろう!学ぼう!食物アレルギー 〜みんなでいっしょにおいしく食べよう〜」

概要

  • 監修
    今井 孝成(昭和大学医学部 小児科学講座 教授)
  • 編集委員
    曽我部 多美(前全国小学校家庭科教育研究会会長)
    桂 恵美(東京都府中市立府中第一小学校養護教諭)
  • 編集協力
    長谷川 実穂(小児アレルギーエデュケーター 管理栄養士)
  • 発行
    プロジェクトA(オタフクソース株式会社・ケンミン食品株式会社・株式会社永谷園・日本ハム株式会社・ハウス食品株式会社)
  • 制作
    株式会社全教図

小学校家庭科・健康教育・食育副読本『知ろう!学ぼう!食物アレルギー〜みんなでいっしょにおいしく食べよう〜』

発行目的

食物アレルギーの症状は、大人よりも子どもにあらわれる傾向がある一方で、子どもの頃に食物アレルギーについて知る機会は多くありません。そのため、教育現場での情報発信により、子どものうちから食物アレルギーへの関心を持ってもらうことを目的としてこの副読本を発行しました。授業やその情報によって、食物アレルギーの有無に関わらず、食物アレルギーへの理解を深め、みんなで一緒に食事をおいしく楽しむために、自分でできることを考えて行動することに繋がるよう願っています。

 

対象

学習の理解度が高まる小学校5~6年生を主な対象とし、家庭科や保健、総合学習などの授業での活用を想定しています。

 

内容

“食物アレルギーとは何か”から始まり、一から食物アレルギーに対する理解を深めてもらえる構成になっています。食物アレルギー表示の事例や食物アレルギー配慮レシピなど、食品メーカーならではの情報を交え、身近でわかりやすい内容を目指しました。

「プロジェクトA」活動履歴

「プロジェクトA」活動履歴

【参考】食物アレルギーに配慮した各社主要商品の一覧

プロジェクトA参画企業の「食物アレルギー配慮商品」の一部をご紹介します。

オタフクソース株式会社

オタフクソース株式会社

  • 2008年に「1歳からのお好みソース」を発売。同商品をはじめ、「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」を使用しない離乳食を終えた子供向けの「1歳からのシリーズ」は、現在では7アイテムを展開。
  • お好み焼・たこ焼、トンカツなど子供から大人まで人気のメニューを、卵・乳・小麦を使わないでつくれる「KAKOMUごはんシリーズ」は2018年より、野菜と果実を贅沢に配合した濃厚な味わいの「お好みソース野菜と果実」は2021年より販売。これらは1歳からのシリーズ同様、上記7品目の原材料は不使用。

ケンミン食品株式会社

ケンミン食品株式会社

  • 1950年の創業当初から「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」を使用しない、お米100%のビーフンにこだわり製造。2006年頃から食物アレルギーに関する取組を開始し、2008年にはライスパスタを発売。
  • 2022年にお米のめんで作ったグルテンフリーで本格的な中華麺を開発。お店で食べる本格的なラーメンの美味しさを再現した冷凍食品「TSURUMEN×GF RAMEN LAB黄金の鶏油しょうゆラーメン」と「GF中華麺(中太麺)」を通販サイト「GF RAMEN LAB」で発売を開始。小麦原料を一切使わずに仕上げています。また、2023年1月には、冷凍食品「TSURUMEN×GF RAMEN LAB鶏清湯のすっきり柚子塩ラーメン」を発売しました。

株式会社永谷園

株式会社永谷園

  • 2003年、みんなが安心しておいしく食べられる商品を目指し誕生した「A-Label (エー・ラベル)シリーズ」は「卵・乳・小麦・そば・落花生・大豆」の原材料は不使用。現在、レトルトカレー、ふりかけなどを販売。
  • 同時期に発売を開始した「アンパンマンミニパックカレー ポークあまくち」は、「乳・小麦・卵・そば・落花生・大豆」不使用のカレー。10種の野菜入りで、温めず、そのままご飯にかけていただくこともでき子供に人気のキャラクターのパッケージを展開。この他、まぜこみごはんの素、粉末タイプのカレールーなど食物アレルギー配慮商品は14アイテムを販売。

日本ハム株式会社

日本ハム株式会社

  • お客様相談窓口に届いたお客様の切実な声をきっかけに、1996年から食物アレルギーに関する研究を開始。食物アレルギー対応商品や、アレルゲン検査キットを販売。2022年2月より、WEBサイト上で食物アレルギーに関する情報の発信および管理栄養士によるオンライン無料相談等を行うサービス『Table for All 食物アレルギーケア』の提供を開始。
  • みんなの食卓シリーズは、「おいしさに安心をそえて」というコンセプトのもと、「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」を使用しない食物アレルギー対応専用工場で製造。ハム、ウインナー、ハンバーグなどの食肉加工品や、山形県酒田産米粉を使用した米粉パン、からあげ粉など、家庭用商品および業務用商品を全33アイテム販売。

ハウス食品株式会社

ハウス食品株式会社

  • 「食物アレルギーのあるお子さまと、大人も一緒においしく食べられる」をコンセプトに、ロングセラーブランドを冠したカレーやシチューを提供したいという想いから「小麦・乳・卵・落花生・そば・えび・かに」を使用しない調理型カレーやシチューの開発を開始。
  • 2014年に「特定原材料7品目不使用シリーズ」のバーモントカレー<中辛>、シチューミクス<クリーム>を発売。現在では完熟トマトのハヤシライスソース、はじめて食べるバーモントカレーやさしい甘口も販売。

 

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