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投稿日:2022年7月22日
食品メーカーによる食物アレルギー協同取り組み「プロジェクトA」
小学生に向けた食物アレルギーに関する「副読本」
小学校への無料配布案内を7月より全国へ拡大
オタフクソース株式会社
ケンミン食品株式会社
株式会社永谷園
日本ハム株式会社
ハウス食品株式会社
食物アレルギー配慮商品を持つ食品メーカー【オタフクソース、ケンミン食品、永谷園、日本ハム、ハウス食品 ※五十音順】は、『食物アレルギーの有無にかかわらず、みんなで食事をおいしく楽しめる社会の実現』に貢献することを活動理念とし、食物アレルギー配慮商品の普及やレシピの協同開発、啓発活動に取り組んでいます。わたしたちは、この協同の取り組みを「プロジェクトA」と名付け2018年から活動しています。
同プロジェクトでは、2021年5月に副読本(※1)『知ろう!学ぼう!食物アレルギー 〜みんなでいっしょにおいしく食べよう〜』(B5判16ページ)を8万部発行し、540校に無料配布。2年目となる今年は、5月から部数を10万部に増やし、16の都道府県(※2)にある小学校を中心に案内・配布を開始。このたび好評につき、7月より全国の47都道府県に案内を拡大しました。
副読本は、子どものうちから食物アレルギーへの関心を持ってもらうことを目的に製作。より多くの小学生の知る機会に繋がるよう、今年から小学校に加え教育委員会へも案内を広げています。お申込みいただいた小学校・教育委員会には、順次希望数を無料で配布してまいります。
(※1)副読本とは、小学校・中学校などの授業で使用される、文部科学省による検定に合格した「教科用図書(教科書)」を補完する図書。もしくは教科書がない教科の教科書の代わりとして使用される図書。
(※2)北海道、宮城県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、新潟県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、福岡県、熊本県
教育現場でのさらなる活用の広がりに向け「児童からの主な質問と回答」を新たに作成
副読本を活用いただいた先生からの要望を受け、昨年プロジェクトAが実施した「オンライン出前授業」で寄せられた質問を踏まえ「児童からの主な質問と回答」を今年新たに作成しました。先生方が、副読本を授業で活用される際に役立てていただくことを想定して作成したもので、「大人になって食物アレルギーになることはありますか?」「食物アレルギー配慮商品はパッケージにどのような工夫をしていますか?」などの質問事項と回答例を掲載。副読本と合わせて配布している指導解説書に閲覧方法を紹介しており、先生方にWEB上でご覧いただけます。
オンライン出前授業を全国5校を対象に実施予定
副読本の発行に伴い、それを活用したオンライン出前授業を2021年5月から小学5〜6年生を対象に実施しています。2022年度は申し込みいただいた全国5校(東京・神奈川・大阪・兵庫・香川)で、プロジェクトAのメンバーが講師となり、オンライン出前授業を行う予定です。
2021年度は4校(千葉・大阪・兵庫・広島)で実施し、先生方だけでなく、保護者からも興味が示され、「食物アレルギーについて、より多くの人に理解してもらえることを期待している」などの反響をいただきました。“みんなで一緒に”食事をおいしく楽しむために自分でできることを考えて行動することを願う姿勢にも、共感をいただいています。今後もさらなる食物アレルギーの情報発信に取り組んでまいります。

2021年度に実施したオンライン出前授業の様子
【副読本の配布・お申込みについて】
副読本は、教育図書専門の出版社である株式会社全教図様に制作・配布と、学校への窓口となる事務局を委託しております。
●お申込みに関するお問い合わせ:全教図 副読本係
TEL:03-5974-6121 / FAX:03-3915-6564 / E-mail:info@zenkyozu.co.jp
※副読本は、お申込みいただいた小学校に順次無料配布しています。<なくなり次第終了>
なお、今年度の出前授業の応募は終了しています。
小学校家庭科・健康教育・食育副読本
「知ろう!学ぼう!食物アレルギー 〜みんなでいっしょにおいしく食べよう〜」
概要
- 監修
今井 孝成(昭和大学医学部 小児科学講座 教授) - 編集委員
曽我部 多美(前全国小学校家庭科教育研究会会長)
桂 恵美(東京都府中市立府中第一小学校養護教諭) - 編集協力
長谷川 実穂(小児アレルギーエデュケーター 管理栄養士) - 発行
プロジェクトA(オタフクソース株式会社・ケンミン食品株式会社・株式会社永谷園・日本ハム株式会社・ハウス食品株式会社) - 制作
株式会社全教図
発行目的
食物アレルギーの症状は、大人よりも子どもにあらわれる傾向がある一方で、子どもの頃に食物アレルギーについて知る機会は多くないことから、教育現場での情報発信により、子どものうちから食物アレルギーへの関心を持ってもらうことを目的としています。授業やその情報によって、食物アレルギーの有無に関わらず、食物アレルギーへの理解を深め、みんなで一緒に食事をおいしく楽しむために、自分でできることを、考えて行動することに繋がるよう願っています。
対象
学習の理解度が高まる小学校5〜6年生を主な対象とし、家庭科や保健、総合学習などの授業での活用を想定しています。
内容
“食物アレルギーとは何か”から始まり、一から食物アレルギーに対する理解を深めてもらえる構成になっています。食物アレルギー表示の事例や食物アレルギー配慮レシピなど、食品メーカーならではの情報を交え、身近でわかりやすい内容を目指しました。また小学生が自分ゴトとして捉えやすいように、同年代のキャラクターによる漫画を取り入れたり、給食の時間や放課後の公園といった、小学生の生活場面を通して伝えたりする工夫をしています。
副読本を申し込んでいただいた小学校には、指導解説書を合わせて配布。現場の先生には、それを参考に、家庭科・健康教育・食育等の学習活動のなかで活用いただいています。今年度は、先生からの要望を受け、より授業の充実を図れるよう「児童からの主な質問と回答」も新たに制作。昨年プロジェクトAが実施したオンライン出前授業での質問事項や回答例をまとめたもので、副読本を活用される先生にweb上でご覧いただけるようにしました。(閲覧方法は指導解説書に記載)

同年代のキャラクターが登場し、マンガやイラストを交えわかりやすく解説する内容は、好評をいただいています

指導解説書とWEB上で公開している「児童からの主な質問と回答」
「プロジェクトA」活動履歴
今後の活動予定
小学校への配布を行う以外にも、副読本を活用したオンライン出前授業を展開します。今後も5社で連携し、「みんなで食事をおいしく楽しめる社会の実現」に貢献できるよう、食物アレルギーに関する情報発信や啓発活動に力を注いでまいります。
【参考】食物アレルギーに配慮した各社主要商品の一覧
プロジェクトA参画企業の「食物アレルギー配慮商品」の一部をご紹介します。

オタフクソース株式会社
- 2008年に「1歳からのお好みソース」を発売。同商品をはじめ、「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」を使用しない離乳食を終えた子供向けの「1歳からのシリーズ」は、現在では7アイテムを展開。
- お好み焼・たこ焼、トンカツなど子供から大人まで人気のメニューを、卵・乳・小麦を使わないでつくれる「KAKOMUごはんシリーズ」は2018年より、野菜と果実を贅沢に配合した濃厚な味わいの「お好みソース野菜と果実」は2021年より販売。これらは1歳からのシリーズ同様、上記7品目の原材料は不使用。

ケンミン食品株式会社
- 1950年の創業当初から「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」を使用しない、お米100%のビーフンにこだわり製造。2006年頃から食物アレルギーに関する取組を開始し、2008年にはライスパスタを発売。
- 2022年 お米のめんで作ったグルテンフリーで本格的な中華麺を開発。お店で食べる本格的なラーメンの美味しさを再現した冷凍食品、「TSURUMEN×GF RAMEN LAB黄金の鶏油しょうゆラーメン」と「GF中華麺(中太麺)」を通販サイト「GF RAMEN LAB」で発売を開始。小麦原料を一切使わずに仕上げています。

株式会社永谷園
- 2003年、みんなが安心しておいしく食べられる商品を目指し誕生した「A-Label(エー・ラベル)シリーズ」は「卵・乳・小麦・そば・落花生・大豆」の原材料は不使用。現在、レトルトカレー、ふりかけなどを販売。
- 同時期に発売を開始した「アンパンマンミニパックカレー ポークあまくち」は、「乳・小麦・卵・そば・落花生・大豆」不使用のカレー。7種の野菜入りで、温めず、そのままご飯にかけていただくこともでき子供に人気のキャラクターのパッケージを展開。この他、まぜこみごはんの素、粉末タイプのカレールーなど食物アレルギー配慮商品は12アイテムを販売。

日本ハム株式会社
- お客様相談窓口に届いたお客様の切実な声をきっかけに、1996年から食物アレルギーに関する研究を開始。食物アレルギー対応商品や、アレルゲン検査キットを販売。2022年2月より、WEBサイト上で食物アレルギーに関する情報の発信および管理栄養士によるオンライン無料相談等を行うサービス『Table for All 食物アレルギーケア』の提供を開始。
- みんなの食卓シリーズは、「おいしさに安心をそえて」というコンセプトのもと、「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」を使用しない食物アレルギー対応専用工場で製造。ハム、ウインナー、ハンバーグなどの食肉加工品や、山形県酒田産米粉を使用した米粉パン、からあげ粉など、コンシューマ商品および業務用商品を全35アイテム販売。

ハウス食品株式会社
- 「食物アレルギーのあるお子さまと、大人も一緒においしく食べられる」をコンセプトに、ロングセラーブランドを冠したカレーやシチューを提供したいという想いから「小麦・乳・卵・落花生・そば・えび・かに」を使用しない調理型カレーやシチューの開発を開始。
- 2014年に「特定原材料7品目不使用シリーズ」のバーモントカレー<中辛>、シチューミクス<クリーム>を発売。現在では完熟トマトのハヤシライスソース、はじめて食べるバーモントカレーやさしい甘口も販売。