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投稿日:2022年2月26日
食品メーカーによる食物アレルギー協同取り組み「プロジェクトA」
第3回 食物アレルギーに関するオンライン出前授業を開催
~広島県 大崎上島町の小学校で5・6年生対象に実施~
オタフクソース株式会社
ケンミン食品株式会社
株式会社永谷園
日本ハム株式会社
ハウス食品株式会社
食物アレルギー配慮商品を持つ食品メーカー【オタフクソース、ケンミン食品、永谷園、日本ハム、ハウス食品 ※五十音順】は、『食物アレルギーの有無にかかわらず、みんなで食事をおいしく楽しめる社会の実現』に貢献することを活動理念とし、食物アレルギー配慮商品の普及やレシピの協同開発、啓発活動に取り組んでいます。わたしたちは、この協同取り組みを「プロジェクトA」と名付け活動しています。
この度、プロジェクトAはお申込みいただいた広島県の大崎上島町の小学校で、1月18日(火)に、5・6年生を対象として食物アレルギーに関するオンライン出前授業を開催しました。プロジェクトAとして3回目となる今回の授業は、広島県に本社のある「オタフクソース」が講師を担当し、当日は5・6年生の8名が参加。2021年5月より小学校向けに配布している副読本(※1) 『知ろう!学ぼう!食物アレルギー~みんなでいっしょにおいしく食べよう~』を活用し、プロジェクトAが授業をおこなうことで、子どもたちの記憶に残る機会をつくり、食物アレルギーに対する理解・関心を深めてもらうことを目的に実施しました。
(※1)副読本とは、小学校・中学校などの授業で使用される、文部科学省による検定に合格した「教科用図書(教科書)」を補完する図書。もしくは教科書がない教科の教科書の代わりとして使用される図書。
オンライン出前授業内容
《2022年1月18日 広島県の大崎上島町の小学校で5・6年生を対象に実施》
- オタフクソースの商品や食物アレルギーに関する取り組みの紹介
- 副読本『知ろう!学ぼう!食物アレルギー~みんなでいっしょにおいしく食べよう~』を活用した食物アレルギーについてのクイズや、オタフクソースの工場における工夫についてのクイズ
- オタフクソースの食物アレルギー配慮商品に触れ、ワークシートを使って食品表示の見方や工夫を学習
- 質疑応答・感想発表
当日の様子
今回の授業では、副読本を活用したクイズに加え、オタフクソースの食物アレルギー配慮商品への取り組みや、製造工場での工夫について解説しました。特定原材料7品目不使用の材料セットを使えば、卵を使わずにお好み焼ができるという商品特徴を紹介した際には、児童の驚く表情が見られました。
また実際に、食物アレルギー配慮商品と通常商品を見比べ、特定原材料に関わる表示の見方を体験するワークを実施。授業後には、児童から「今度いろんな商品の原材料名を見てみたい」「パッケージを見て、食物アレルギーを持っている人へ向けて工夫がされていることがわかった」などの声が寄せられ、体験を通して、興味を深めていただけたことがうかがえました。
そのほかにも、「食物アレルギーの人に、その食べ物を食べさせないように気を付けたい」など、今後の行動につながる感想もいただきました。
先生からの感想
「身近な商品が、食物アレルギーについて気を付けながら作られていることを知るのは大切で、とてもいい機会だった。食という分野で、常に命の大切さも考えながら働かれている人に、直接食物アレルギーについて聞けたのは具体的で良かったと思う。」「なじみのあるお好み焼が題材になっていたのも、児童の興味につながったと思う。」などの感想をいただきました。
副読本の反響と今後の展開
副読本『知ろう!学ぼう!食物アレルギー~みんなでいっしょにおいしく食べよう~』は2021年5月に3万部を配布開始。好評のため9月には5万部を増刷して全16のエリア(※2)の小学校を中心に案内し、お申込みをいただいた学校に希望数を無料配布しました。先生から「食物アレルギーの児童が年々増加している中で、現場としてもありがたい」という声が寄せられ、保護者からも「食物アレルギーについて、より多くの人に理解してもらえることを期待している」などの反響をいただいています。
この副読本や、オンライン出前授業を通して子どもたちの食物アレルギーへの理解・関心がさらに深まり、みんなで一緒に食事をおいしく楽しむために、自分でできることを考えて行動することに繋がるよう今後も活動してまいります。
オンライン出前授業は、副読本をお申込みいただいた小学校に案内して随時受け付けしています。プロジェクトA参画企業が順次講師を担当し、授業を行う予定です。
(※2)北海道、宮城県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、新潟県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、福岡県、熊本県
小学校家庭科・健康教育・食育副読本
『知ろう!学ぼう!食物アレルギー~みんなでいっしょにおいしく食べよう~』
概要
- 監修
今井 孝成(昭和大学医学部 小児科学講座 教授) - 編集委員
曽我部 多美(前全国小学校家庭科教育研究会会長)
桂 恵美(東京都府中市立府中第一小学校養護教諭) - 編集協力
長谷川 実穂(小児アレルギーエデュケーター 管理栄養士) - 発行
プロジェクトA (オタフクソース株式会社・ケンミン食品株式会社・株式会社永谷園・日本ハム株式会社・ハウス食品株式会社) - 制作
株式会社全教図
発行目的
食物アレルギーの症状は、大人よりも子どもにあらわれる傾向がある一方で、子どもの頃に食物アレルギーについて知る機会は多くありません。そのため、教育現場での情報発信により、子どものうちから食物アレルギーへの関心を持ってもらうことを目的としてこの副読本を発行しました。授業やその情報によって、食物アレルギーの有無に関わらず、食物アレルギーへの理解を深め、みんなで一緒に食事をおいしく楽しむために、自分でできることを考えて行動することに繋がるよう願っています。
対象
学習の理解度が高まる小学校5~6年生を主な対象とし、家庭科や保健、総合学習などの授業での活用を想定しています。
内容
“食物アレルギーとは何か”から始まり、一から食物アレルギーに対する理解を深めてもらえる構成になっています。食物アレルギー表示の事例や食物アレルギー配慮レシピなど、食品メーカーならではの情報を交え、身近でわかりやすい内容を目指しました。
副読本制作・配布/オンライン出前授業お申込みについて
副読本の制作・配布とオンライン出前授業実施は、学校向けの出版物を得意とする株式会社全教図様に、学校への窓口となる事務局を委託しております。
●副読本・出前授業のお申し込みに関するお問い合わせせ:全教図 副読本係
TEL:03-5974-6121 / FAX:03-3915-6564 / E-mail:info@zenkyozu.co.jp
「プロジェクトA」 活動履歴
参考 食物アレルギーに配慮した各社主要商品の一覧
プロジェクトA参画企業の「食物アレルギー配慮商品」の一部をご紹介します。
オタフクソース株式会社
- 2008年に「1歳からのお好みソース」を発売。同商品をはじめ、「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」を使用しない離乳食を終えた子供向けの「1歳からのシリーズ」は、現在では7アイテムを展開。
- お好み焼・たこ焼、トンカツなど子供から大人まで人気のメニューを、卵・乳・小麦を使わないでつくれる「KAKOMUごはんシリーズ」は2018年より、野菜と果実を贅沢に配合した濃厚な味わいの「お好みソース野菜と果実」は2021年より販売。これらは1歳からのシリーズ同様、上記7品目の原材料は不使用。
ケンミン食品株式会社
- 1950年の創業当初から「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」を使用しない、お米100%のビーフンにこだわり製造。2006年頃から食物アレルギーに関する取組を開始し、2008年にはライスパスタを発売。2020年にはパッケージデザインを「お米のめん」ブランドとして統一。
- お米のめんシリーズはもちろん、ライスペーパーやフォー、えんどうでん粉100%はるさめなどは小麦不使用で、FSSC22000品質管理システムなど高い品質レベルのもと製造しており、掲載商品すべてがグルテンフリーの商品。
株式会社永谷園
- 2003年、誰でも食べられるおいしい商品を目指し誕生した「A-Label (エー・ラベル)シリーズ」は「卵・乳・小麦・そば・落花生・大豆」の原材料は不使用。現在、レトルトカレー、ふりかけなどを販売。
- また、同時期に発売した「アンパンマンミニパックカレー ポークあまくち」は、「乳・小麦・卵・そば・落花生・大豆」不使用のカレー。7種の野菜入りで、温めず、そのままご飯にかけていただくこともでき子供に人気のキャラクターのパッケージを展開。この他、まぜこみごはんの素、粉末タイプのカレールーなど食物アレルギー配慮商品は12アイテムを販売。
日本ハム株式会社
- お客様相談窓口に届いたお客様の切実な声をきっかけに、1996年から食物アレルギーに関する研究を開始。食物アレルギー対応商品や、アレルゲン検査キットを販売。
- みんなの食卓シリーズは、「おいしさに安心をそえて」というコンセプトのもと、「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」を使用しない食物アレルギー専用工場で製造。ハム、ウインナー、ハンバーグなどの食肉加工品や、山形県酒田産米粉を使用した米粉パンなど、コンシューマ商品および業務用商品を幅広く販売。
ハウス食品株式会社
- 「食物アレルギーの子供と、大人も一緒においしく食べられる」をコンセプトに、ロングセラーブランドを冠したカレーやシチューを提供したいという想いから「小麦・乳・卵・落花生・そば・えび・かに」を使用しない調理型カレーやシチューの開発を開始。
- 2014年に「特定原材料7品目不使用シリーズ」のバーモントカレー<中辛>、シチューミクス<クリーム>を発売。現在では完熟トマトのハヤシライスソース、はじめて食べるバーモントカレーやさしい甘口も販売。